【完全図解】自動車の廃車時に、保険・税金の返還、払い戻しを受ける方法。廃車時に5万円以上得する裏技

新しい車に買い換える時はワクワクします。
でもその時に「今乗っている車の税金等はかえってくるのか」と頭をよぎります。
また、買い替えではなく今保有している古い車を単純に手放そうと思っている時も、同様に考えるでしょう。
むしろこちらのケースの方が、よりそう考えるかもしれませんね。
一般的には古い車の市場価値はゼロに近く、売る事を周りに発言すると「売れるどころか金払って引き取ってもらう事になるよ。」
一昔前はよくこういう会話があったもんです。
つまり
- 車検時に払った自賠責保険代及び重量税
- 毎年5月に払う自動車税
以上2点の払い込んだ費用の残り期間分を捨てる上に、何万円か払って廃車してもらう事になるという見解でした。
でも、既に払い込んだ税金や自賠責保険の残り期間分がかえってくる上に、車両金額も発生する方法があります。
ここでは、平成26年(2014年)5月に行った筆者の廃車手続き体験を元に図解で紹介します。
筆者の車の車検の有効期間は、上図の様に平成27年8月1日でした。
分かりやすく月単位にするために、平成27年7月末日という事にして話をすすめます。
そして自動車重量税は、37800円払っているのをご確認いただけると思います。
車検時に加入する自動車損害賠償責任保険(自賠責)は、上図の様に27840円払っています。
保険会社は共栄火災さんですね。
なぜか保険期間の満了する日が、車検の有効期限より1ヶ月少々後になっていますが、あまり深く考えない様にします。
これも分かりやすく月単位にするために、有効期間は平成27年8月末日という事にして話をすすめます。
そして平成26年度分の自動車税は上図の様に49500円です。
これは5月上旬に払い込みました。
何とその約2週間後の5月中旬に車を手放す事が急に決まりましたので、何としても残り期間10ヶ月分を取り戻さなくてはなりません。
ちなみに筆者の車の排気量だと本来45000円のはずですが、何故か49500円となっています。
つまりちょうど10%多く請求が来ているのです。
これは「新車登録から13年以上経過している車は10%多く払う」という決まりだからです。
上記前提条件の元、廃車処理を行い見事にこの3点の残り期間分を回収できましたので、以下にレポートします。
車を手放す事が決まった後、良い方法がないかと知人に相談しました。
そうすると筆者の自宅の近くにある廃車業者を紹介してくれました。
聞くところによると、払い込んだ税金が帰ってくる上に少しですが車代金もいただけるらしいとの事です。
そして5月17日(土)に、実際に業者の方に会いました。
話してみると、自賠責と税金の残りを全部還付する手続きを代行してくれるうえに、車両代金も1万円いただけるとの事です。
「金払って引き取ってもらう」どころか、お金をいただけるなんて思ってもいませんでした^^
廃車代行処理に必要な物は下記との説明がありました。
- 住民票
- 実印が押された白紙委任状(委任状自体は業者の方が用意してくれました)
- 印鑑証明
- 振込先金融機関の口座番号(重量税の還付に必要)
大事な事は、車検証に記載されている「所有者の住所」と住民票に記載されている住所が一致する事です。
これは普通は一致するはずです。
一致しない例としては「引っ越しをして新住所の区役所に転入届けを提出してしまった」といったケースが考えられます。
引越しを機に車を手放す事を考えている方は、廃車手続きを行うまでは転入届けの提出をしない様にしましょう。
そして「廃車手続きが6月になってしまうと還付される税金が1ヶ月分少なくなる」との説明を受けました。
よってなるべく早く上記書類を揃えて欲しいとの事です。
ですので急い書類を揃えて、5月19日(月)に業者へ提出しました。
「OK. これで大丈夫」とのお言葉をいただきました。
「廃車手続き処理に日数がかかるから、手続きが完了するまではその車に乗っていていいよ」との説明も受けました。
でも、もう乗る用事もなかったので、その場で車を置いてきました。
そしてその場で車代金1万円をいただきました^^
これは本当に嬉しかったです。
そして5月28日(水)に業者より郵便物が届きました。
開けてみると様々な書類が入っていました。
そしてお待ちかねの、重量税の還付通知が。
抹消確定日が5月26日なので、2014年6月 ~ 2015年7月の14ヶ月分が振込処理で返ってくることに!
とりあえず重量税の返還は月割りできっちり確保できるという事で一安心。
この書類が届く数日前に業者の方から「自賠責の返還だけは本人が申請しないと駄目なので、解約書類も同封しておくよ」と連絡がありました。
その同封されていた書類は下図です。
この書類が届いた日とほぼ同じタイミングで共栄火災の方から電話があり、書類の書き方と送付先を丁寧に説明してもらいました。
上図の様に、指示通りに必要事項を記入し、速達で共栄火災に発送しました。
共栄火災さんには、5月29日(木)に届いたはずです。
そして6月に入ってすぐに、共栄火災さんから郵便物が届きました。
開封してみると
やりました。
6月3日(火)に、14420円の解約返戻金があります。
しかし車検時に27840円払い、残り有効期間が15ヶ月ですから
27840 / 24 * 15 = 17400円
の解約返戻金があってもおかしくないのに、14420円しかありません。
まあでも民間会社ですから、途中解約した場合は当然キャンセル料的な物を支払う必要があるだろうな、と強引に納得しました。
後で調べたところ、任意保険や自賠責保険を1年未満で解約した場合は「短期率」と呼ばれる料率を掛け合わせて解約返戻金を算出するケースもあるとのこと。
今回の場合は、短期率 0.828 を掛けた金額が返戻されたという事です。
そして6月3日(火)に振込を確認しました。
とりあえず、自賠責の払戻を確保。
その後日々が過ぎ、6月末にハガキが来ました。
差出人は、筆者が住んでいる区の税務署からです。
税務署からハガキというだけで、何だろうとドキドキします。
恐る恐る開封してみると、重量税の還付通知が!
そして7月8日(火)に通帳記入をしてみると、無事振り込まれていました。
これで、自動車重量税の払戻も確保。
残るは自動車税です。
7月に入ってすぐに、自動車税管理事務所より封筒が郵送されてきました。
開けてみると、嬉しい悲鳴が!
この通知を一言で言うと、自動車税の過納金分の還付請求書です。
41300円の過納金を請求できる様です。
既に払い込んだ本年度の自動車税が49500円ですので、
49500 / 12 * 10 = 41250円
が戻ってくる計算になりますが、100円単位で繰り上げしてくれて、41300円戻ってくる様です。
50円得した気分で何かちょっと嬉しいです。
同書には「金融機関で還付金をお受け取りください」と記入されていますので、それ以上はよく読まずに、りそな銀行さんへ7月8日(火)に受け取りに行きました。
銀行の方にこの請求書を見せると
「その場で現金で受け取る事が出来るのは、横浜銀行さんだけですよ」
と説明を受けました。
確かに同書をよく見てみると「神奈川県指定金融機関 横浜銀行」となっています。
と同時に
「りそな銀行の口座をお持ちで、かつ今その通帳をお持ちでしたら、数日後の振込になりますが手続きできますよ」
と言っていただきました。
もちろんりそな銀行の通帳を持っていたので、二つ返事でそれでお願いする事にしました。
その場で手続きをしてもらい、下図の様に通帳には振込予定の記入がされました。
「CK11ヒPM1」と記入されている様に、7月11日の午後1時に振り込まれるという事です。
これで、自動車税の還付も確保。
これにて全てが終わりました。
今回は
- 自賠責 14420円
- 自動車重量税 22050円
- 自動車税 41300円
- 車両買取代金 10000円
- 合計 87770円
これだけもの返戻金があったわけです。
「2万円で廃車にして差し上げますよ」という業者に持ち込んだ場合と比較すると、何と10万円以上も得をしたわけです。
しかし最初にこの業者に持ち込んだ時に、物凄く疑問に思った事があります。
それは「一体どうやって利益を得ているのだろう」という事です。
車両を隅々までチェックして買い取ってくれるのなら、まだ分かります。
タイヤ等のまだ使えるパーツを中古として販売すれば、わずかながら利益が出ますからね。
ところが、車を何もチェックせずに即座に1万円で買い取ってくれましたからね。
中古自動車として販売するにしても、上記で説明した様にもう車検の有効期間は無くなってしまってますからね。
そして理由が分かったのです。
この記事を書くにあたって色々と検索したところ、どうやら各種部品を海外へ輸出しているみたいです。
オーディオやまだ山が残っているタイヤ等は国内で販売される事もあるみたいですが、車自体のパーツは海外輸出されています。
輸出先の主な国は、ケニヤ、エルサルバドル、ギリシャ、ジャマイカ、バルバドス等です。
特にエンジン・トランスミッションがメインっぽいです。
輸出先国では、車のエンジンが壊れた場合は載せかえて使用しつづけるそうです。
そういった海外で使われるパーツとしての需要があるから、車両代金を払ってくれて引き取ってもらえるわけですね。
筆者は今回横浜市の業者で廃車してもらいました。
この記事を読まれている方は、お住まいの近くでそういった業者を見つければ今回の様にお金が色々返ってきますよ。
参考までに、ビッグエイトという廃車業者のサイトへのリンクを張っておきます。
https://www.haisha.info/